25日に投開票されたうるま市長選。3期12年続いた島袋俊夫市政の継承と発展を訴えた、無所属新人で前市議の中村正人さん(56)が、市政刷新を掲げた沖縄国際大名誉教授の照屋寛之さん(68)を破り、初当選を果たした。「市民協働のまちづくりを継承し、第2章に全力を挙げる」と訴え続けた中村さん。市の新しいリーダーとして経済活性化などの公約実現に決意を新たにした。
午後11時12分、うるま市みどり町の中村正人さんの選挙事務所に「当選確実」の一報が伝わると、歓喜に包まれた。33歳で市議に初当選し、6期22年の議員生活を経て行政運営を主導する立場となった中村さん。支持者と万歳三唱した後に「島袋俊夫市長の後継としてうるま市を継承、発展させる」とあいさつし、重責に気を引き締めた。
新型コロナウイルスの感染拡大に直面する中での選挙戦となり、感染防止のため総決起大会は中止に追い込まれた。有権者に直接政策を訴える機会が限られる中でも小まめに街頭演説を続けた。選挙戦で重視したのは、やはり新型コロナの問題。「市民12万5千人の命と暮らしを守る。コロナ禍で落ち込んだ経済を活性化させる」と訴えた。
島袋市長が3期12年続けた「市民協働のまちづくり」の継承と発展を訴えてきた。24日の打ち上げ式では市長が「行政のバトンを中村君に引き継ごう」と呼び掛けた。
「若者の声を反映させたい」と願い、政治の世界に飛び込んだのは29歳。市議に立候補したが落選した。しかし再チャレンジで当選し、今はベテラン議員となった。中城湾港新港地区の開発や子育て支援など「未来あるうるま市」を訴えてきた。次世代につなぐ明るいうるま市を目指し、当選の喜びををかみした。
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