聖火リレー「一歩踏み出す勇気を」特別支援校の先生が生徒に伝えたかったこと


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トーチを手に笑顔で駆け抜ける東江さつきさん=1日午後、名護市民会館周辺

 「子どもたちにもいろいろなことに挑戦してほしい」。名護市の桜野特別支援学校で教壇に立つ東江さつきさん(45)=同市=は、そう聖火に願いを込め、100メートルを駆け抜けた。

 1998年に家庭科の教諭として県立高校で勤め始めた。幼い頃から裁縫や菓子作りが趣味で、高校の時に家庭科の教諭に勧められたのが教職に就いたきっかけだ。4年前から桜野特別支援学校に勤務している。授業や学校行事を通して、一生懸命に頑張る生徒たちの姿に日々、勇気づけられているという。

 趣味を職にした自身の体験から、子どもたちにも「好きなことを仕事に」との思いがある。そのためにもいろいろなことに挑戦し、夢を見つけてほしいと願う。聖火リレーに挑戦する自分の姿を見てもらい、生徒にエールを送りたいとランナーに応募した。新型コロナウイルスの影響で会場に来られなかった教え子たちは、ネット中継を見て応援してくれた。子どもたちの声援を胸に走った100メートルは一瞬で終わったが、「私でもこの場に立てた。子どもたちには一歩を踏み出す勇気を持ってほしい」と笑顔を見せた。