「視覚障がい教育の原点」 沖縄盲学校100年で式典


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県立沖縄盲学校の創立100周年記念式典で児童生徒を代表してあいさつする生徒会長の上江洲星奈さん=1日、南風原町兼城の同校

 県立沖縄盲学校は1日、創立100周年を迎え、記念式典を南風原町の同校で開いた。児童生徒や保護者ら約90人が出席し、同校の歴史を振り返るとともに、「次の100年」に向けて、新たなスタートを切った。

 式典には照屋義実副知事や金城弘昌県教育長も出席した。村吉和枝校長は式辞で「視覚障がい教育の原点に立ち戻り、充実した教育環境づくりを目指していく」と述べた。

 児童生徒を代表して5歳から同校に通っている生徒会長の上江洲星奈さんが「点字の読み書きなど生活に必要なことを学んだ。盲学校の校訓と歴史を誇りに将来に向かって歩んでいきたい」とあいさつした。

 同校は1921年、宮崎県出身の故・高橋福治氏が私立沖縄訓盲院を那覇市天妃町(当時)に創設したのが始まり。自身も全盲の高橋氏は24歳で来県し、沖縄の視覚障がい者教育の礎を築いた。

 72年の日本復帰に伴い、現在の県立沖縄盲学校となった。

 創立100周年記念事業として同事業期成会は、校訓の石碑と説明板を設置した「福治の庭」を開設し、記念誌作成などにも取り組んできた。

 式典に続き祝賀会が開かれ、同校の卒業生や元教職員らが同校の思い出を語り合った。