懐かしの国際通り、映画祭で復活 デジタル化8ミリ映像に観客歓声


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 「島ぜんぶでおーきな祭 第13回沖縄国際映画祭」の一環で「デジタルで蘇(よみがえ)る8mmの沖縄」が4月18日、那覇市の桜坂劇場であった。沖縄アーカイブ研究所の真喜屋力とシネマラボ突貫小僧の當間早志を案内人に、「国際通り特集」と題して1950年代から70年代にかけて一般家庭で撮影された8ミリフィルムの映像約10本を紹介した。来場者はグーグルマップとフィルム映像を見比べながら、「奇跡の1マイル」の変化を楽しんだ。

1970年の国際通りの映像を解説する(左から)沖縄アーカイブ研究所の真喜屋力とシネマラボ突貫小僧の當間早志=4月18日、那覇市の桜坂劇場

 現在の那覇市泉崎の琉球新報社付近や、山形屋(現在のホテルJALシティ那覇)の屋上からの映像などが映し出された。映像にある建物が、現在も残る建物だと分かると客席から歓声が上がった。

 案内人と客席の声をシネマラボ突貫小僧代表の平良竜次代表がつないだ。1950年3月の平和通りやガーブ川沿いを撮影したと思われる貴重な映像も上映。ガーブ川中央商店街組合の組合員が「当時は食品を扱うことが多かった。たるには、漬物が入っているのではないか」と振り返るなど、観客の記憶と共に映像が補完されていった。

 国際通りを生活の場とする児童の映像や、カブスカウトらのパレードの様子など、当時を伝える、生き生きとした映像の数々が観客を魅了した。