辺野古新基地建設、かさ上げに向けた準備作業進む 防衛局、工事本格化へ


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表面が埋め立てられ、かさ上げ工事が進む「埋め立て区域(2)」=1日、名護市辺野古(沖縄ドローンプロジェクト提供、小型無人機で撮影)

 【名護】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設工事で、陸地化が完了した辺野古崎南側の「埋め立て区域(2)」のかさ上げ工事に向けた作業が進んでいることが、市民団体の分析で分かった。現時点の海面からの高さは3・1メートルで、沖縄防衛局は4メートルに向けたかさ上げ工事を本格化させる方針。

 軟弱地盤の存在などが指摘されている辺野古崎東側の大浦湾では埋め立て工事の見通しは立っておらず、投入された土砂の量は全体の約6%にとどまる。

 米軍基地などを小型無人機(ドローン)で監視している「沖縄ドローンプロジェクト」が1日に画像を撮影、分析した。同プロジェクトの奥間政則さんは「埋め立て区域(2)―1では既に赤土流出防止の吹き付け材(土壌団粒化剤)がはぎ取られており、個々に土砂をストックするとことになるだろう」としている。

 防衛局によると、辺野古崎南側の埋め立て区域全域(41ヘクタール)での陸地化完了(海面からの高さが3・1メートル)により、これまで埋め立てられた土砂の量は121万立方メートル。

 米軍キャンプ・シュワブは昨年9月からドローン規制法の対象。基地とその周辺300メートルでのドローン飛行には基地司令官の同意などが必要となるため、今回は規制区域外から撮影したという。