県内3行減収減益 コロナで与信積み増し 3月期連結


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 県内地銀3行(琉球銀行、沖縄銀行、沖縄海邦銀行)の2021年3月期連結決算が14日、出そろった。新型コロナウイルス感染症による取引企業の業績悪化や不安定な金融環境を背景に、3行ともに減収減益となった。合計の経常利益は前期比21・2%減となる128億7900万円、純利益は同26・7%の113億500万円だった。売上高にあたる経常収益は同4・7%減の1220億2500万円だった。

 コロナ禍で県内企業が厳しい収益状況に置かれていることを背景に、各行とも債権回収ができなかった場合に備える「一般貸倒引当金」など与信関係の費用を積み増した。有価証券利息配当金の減少なども減益の一因となった。

 企業の資金繰りを支えるための積極的な金融支援策により、3行の総融資量は前期比3・9%増の3兆9824億8700万円に膨らんだ。貸し出しボリュームは増えたものの、貸出金利回りは軒並み低下している。

 銀行の規模を示す総資産は前期比1・2%増の6兆3097億6200万円となった。