133人の生徒が部活で「暴言や体罰」被害 66・2%は解決されず 沖縄県教委調査


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(イメージ写真)

 コザ高校2年で運動部主将を務める男子生徒が1月に自殺したことをきっかけに沖縄県教育委員会は20日、県立学校の指導者や部員、保護者を対象に実施した部活動の在り方などを検証する「2020年度部活動実態調査」の結果を公表した。

 回答した部員6539人のうち2%に当たる133人が「所属する部活動で体罰・ハラスメントを受けたことがある」と回答した。被害を受けた66・2%(88人)が「解決されていない」と回答しており、悩みを抱え込んでいる実態が明らかになった。

 部員や保護者らからハラスメントの訴えが「ある」と答えた指導者は、0・8%(14人)にとどまり認識に隔たりがあった。
 金城弘昌県教育長は「調査結果を踏まえ、体罰・ハラスメントなど喫緊の課題について学校と連携して解決に取り組んでいく」とコメントした。
 

 部員が受けた体罰・ハラスメントの内容は、暴言が57・2%、無視が22・9%、体罰13・9%、セクハラは6%だった。52・6%は顧問教諭からだった。

 県教委は検討委員会を立ち上げ、今回の調査結果を基に「部活動などの在り方に関する方針」の改定に向けて議論する。

 調査は4月1~18日にかけて、県立高校の全日制、定通制、特別支援の80校の管理職や部活動指導者、部員とその保護者の4万171人に実施し、1万2737人が回答した。回答率は31・7%だった。体罰やハラスメントなどに関して、それぞれの立場の質問項目を設け、ウェブで回答を得た。