<高校生薬物調査>勧誘場所は「校内」最多12.8% 相手は「友人・先輩」43.9%


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 薬物勧誘の経験については、1.3%(187人)が「ある」と回答した。そのうち、勧誘を受けた場所を問う設問について、最も多かった回答は「校内」12.8%(24人)と、「国際通り・美浜等の街中」12.8%(24人)だった。「校内」の回答は前回より4.6ポイント高くなった。

 次に多かったのは「公園」12.3%(23人)だが、前回調査より4.2ポイント下がった。続いて多かったのは「SNSなどのネット上の書き込み」で9.1%(17人)。前回調査より6.5ポイント高くなった。前回調査で回答がゼロだった「その他」は24.1%(45人)。

 誘った人物では「友人・先輩」が最多の43.9%(82人)だった。前回調査より11.9ポイント増えた。薬物の勧誘者、勧誘場所が身近にいることも浮き彫りになった。

誘われたら「断る」84.7%
 

 「実際に大麻など薬物を使おうと誘われたときにどうしますか」の問いには、84.7%(1万2134人)が「きっぱりと断る」と答えた。16年調査と比べると、0.8ポイント高くなった。

 「そのときにならないと分からない」は13.3%(1900人)で、前回調査より2.1ポイント増えた。

 「断り切れないと思う」は1.3%(193人)で、空欄回答は0.7%(101人)いた。

使用「罰せられる」92.1%

 

 「大麻などの薬物を使ったり、持っていたりした場合、どうなると思いますか」(複数回答可)という問いに、92.1%(1万3189人)が「罰せられる」と回答した。

 一方で「1回使うくらいなら罰せられない」は1.2%(170人)、「持っているだけでは罰せられない」が1.8%(269人)、「使ったり、持っていたりしても罰せられない」が1.7%(239人)だった。「分からない」が6.0%(864人)いた。

 16年調査と比べて、「分からない」以外は全て微増していた。

 厚生労働省によると、現行法は所持や栽培を禁じる一方、使用に罰則はない。神社のしめ縄の材料などに使う大麻草の栽培農家が、作業中に吸い込む可能性があるためだった。一方、若者による大麻乱用への懸念を踏まえ、同省は今月14日、大麻取締法に使用罪を設ける方針を固めている。

薬物「個人の自由」8.1%

 

 「大麻などの薬物を医療目的以外で使うことについてどう思いますか」の問いには、83.1%(1万1910人)が「どのような理由であれ、絶対に使うべきではないし、許されることではない」と回答した。16年調査より7.4ポイント下がった。

 「他人に迷惑をかけていないので、使うかどうかは個人の自由」は8.1%(1166人)いた。16年調査に比べて、4.2ポイント高くなった。「1回くらいなら心や身体への害がないので、使っても構わない」が0.9%(140人)、「その他」が6.5%(936人)だった。