36歳の会社員が献血300回達成!「協力の輪広げたい」 センターが感謝状贈呈


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
19歳から献血を始め、300回を達成した備瀬亮平さん=20日、那覇市の県赤十字献血センター

 那覇市の備瀬亮平さん(36)=会社員=が20日、献血300回を達成した。19歳から月1回を目標に、県外に住んでいた頃も続けた。「いつのまにか習慣になっていた。気軽に誰かの役に立てて、いずれは自分のためにもなるので、協力の輪が広がればいいですね」と語る。県赤十字献血センターは同日、備瀬さんに感謝状を贈呈した。

 献血のきっかけは、沖縄国際大学1年生当時に付き合っていた彼女の影響だった。「献血していることを聞いて、負けず嫌いなので『じゃあ自分も』と、始めた」と笑う。献血センターで提供されるお菓子やジュースも足を運び続ける理由になった。

 献血当日の血液検査でこれまで、3回だけ受けられなかったことがある。「前日のピザなのか。血液中に油分が多いと言われて」と振り返る。現在は、献血前は食事も調整して臨むという。記念すべき300回目に向けて、前日はゴーヤーチャンプルーとさばのみそ煮にした。

 20日は運命の再会もあった。担当した職員は、備瀬さんが19歳の時に初めて成分献血をした時の職員だった。「なんだかうれしいですね」と照れながら、「覚えてもらえているのは若い人が少ないこともある。できる人ができる時に協力してほしい。自分も献血が可能な69歳まで続けていきたい」と話した。

 県赤十字センターによると、コロナ禍前の2019年度は献血計画達成率が97・2%だったのに対し、20年度は4ポイント低い93・1%だった。特に緊急事態宣言時やまん延防止等重点措置の適用時に計画達成率が低くなるという。20日当日も400ミリリットル献血が必要人数に対し、215人分足りていない状況だった。

 また、コロナ禍で延期やキャンセルが相次いでいる献血バスの受け入れ団体も随時募集している。献血推進課の赤嶺廣幸さんは「血液は常に必要なもので、自分の大切な人を守ることにつながる。自分ごとのようにとらえ、ぜひ協力をお願いしたい」と呼び掛けた。問い合わせは献血推進課(電話)098(834)3201。