最新防衛白書に「辺野古設計変更」明記 電子戦部隊の新編も


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 【東京】防衛省は2021年版防衛白書の案に、沖縄県名護市辺野古の新基地建設で必要となる軟弱地盤の改良に向けて、設計変更申請を県に提出したことを盛り込み、新基地建設を進める姿勢を鮮明にした。

 陸上自衛隊電子戦部隊の新編を進める方針も示した。県内では那覇駐屯地、知念分屯地(南城市)への配備が決まっている。与那国駐屯地内への配備も見込まれる。

 白書案では米中関係をまとめた節を新設し、米中両国の政治、経済、軍事面における「競争が一層顕在化」すると分析。特に「技術分野における競争は、今後一層激しさを増す可能性」があるとの見通しを示した。

 中国について「地域と国際社会の安全保障上の強い懸念」があると明記し、軍事予算の増額などに強い警戒感を示した。一方、台湾情勢の安定が「わが国の安全保障や国際社会の安定にとって重要」と記述。4月の日米首脳会談共同声明で52年ぶりに台湾に言及したことを踏襲し、中台関係を注視する姿勢を示した。