ボリビア・オキナワ移住地 村議に新垣さん 県系2世「ウチナー文化守る」


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村議選挙で当選した新垣まゆみ議員=ボリビア

 ボリビアのサンタクルス県のオキナワ移住地で3月上旬、村長と村議員選挙が行われ、村議に県系2世の新垣まゆみさん(44)が当選した。新垣さんの父の眞永さんと母の和子さんは、第19次移民でボリビアに移り住んだ。息子4人がいる母で、長男の眞さん(23)は、2016年度与那原町海外友好親善大使育成研修生として、沖縄で日本語や文化を学んだ。

 新垣さんは、10年前から立候補の誘いを受けていたが、さまざまな事情で断念した。初めて出馬した思いを「多文化社会のオキナワ移住地は、ここ数十年、発展に行き詰まっている。これからの世代を担う子供や孫たちが活発に活躍しやすい道を切り開き、心から誇れるオキナワ村を実現するために立候補した」と話す。

 新型コロナ禍での選挙活動の中、自身と3歳の息子が感染した。コロナとも闘う状況に焦りもあったが、医師の電話診療を受けて乗り越え、当選を果たした。

 住民一人一人の生活環境を整え、教育や医療の向上と移住地の発展を目指す。「各地域が必要としていることを把握できるように、移住地内外の方々と交流を深めながら話し合いを重要視して、発展につなげていきたい」と決意を込める。「ウチナー日系人の名誉に恥じないよう初心を忘れず、『新垣まゆみを議員にして良かった』と思われる議員を目指したい。沖縄の反対側のボリビアでウチナーの文化と風景が生き残るオキナワ移住地を目指したい」と抱負を語った。

 (安里玉元三奈美通信員)