「チームを勝たせたかった」奮い立った並里、劣勢で仲間を鼓舞 CS準決勝第3戦


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琉球―千葉 第3Q、サイドから切り込みゴールを狙うキングスの並里成(右)=24日、沖縄市の沖縄アリーナ(又吉康秀撮影)

 今季のCSを通して常にチームを先頭で引っ張ってきた岸本隆一が序盤から密着マークを受け、後半でファウルトラブルに陥ったが、キングスには頼れるポイントガードがもう一人。「彼(岸本)の思いはすごい伝わっていた。なんとかチームを勝たせたかった」。自らを奮い立たせてコートに立った並里成だ。

 「強度を上げて、守備で我慢しよう」。劣勢に立たされた第3Q、積極的に声を出して仲間を鼓舞する。自らも千葉のエースガード富樫勇樹らに最後まで強度の高い守備を仕掛け、攻撃でもチームトップの6アシストでゴールを演出した。

 結果は悔しい敗退。「向こうがハングリーに戦ったことが勝敗を分けた。悔しい思いが強い」と唇をかむ。終盤は自身のパスミスが増え、一気に突き放されて「自分の力不足だった」と言葉少なに語った。

 31歳となり、チームではベテランに入る。日本リーグ(JBL)、旧bjの両リーグでは優勝も経験した。「キングスはみんな優しいけど、勝負の世界は優しいだけでは勝てない。心を鬼にして、仲間に言わないといけない時もある。尊敬し合えるチームをつくりたい」。悲願のファイナル進出に向け、プレー、精神の両面でレベルアップを図るつもりだ。