りゅうせき減収減益 3月期 コロナ影響、6期ぶり


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 りゅうせき(浦添市、當銘春夫社長)は26日、2021年3月期の連結決算(対象12社)を発表した。新型コロナウイルスの影響でガソリン需要が減少したことなどから、売上高は前期比17・2%減の707億5600万円、経常利益は同10・8%減の32億4600万円で6期ぶりの減収減益だった。純利益は同31・2%減の21億2700万円だった。

 石油部門の売上高は、同21・8%減の432億8800万円。全油種合計の販売数量は同4・6%減だった。新型コロナの影響による観光客の減少で、レンタカー需要が大きく落ち込んだ。外出自粛によって県民の需要も落ち込み、ガソリンの販売量は同12・6%減となった。灯油など中間三品の販売量は同3・9%減、発電所や船舶などで用いられるC重油は同0・6%増だった。

 期間中の原油価格(ドバイ)は、新型コロナによる需要の急減で平均1バレル当たり44ドルと前年から16ドル低下し、販売単価も連動して下落した。グループ企業の手掛けるホテル・飲食事業は赤字を計上した。

 りゅうせき単体では、売上高が同18・5%減の515億7400万円、経常利益は19年度の事業再編によって子会社を統合したことによる利益増などから同13・1%増の28億6600万円だった。純利益は、前期に合併による特別利益があった反動から、同70・7%減の19億8千万円。

 22年3月期は、12社の単純合算で売上高が前期比12・4%増の951億9900万円、経常利益が同24・0%増の42億5千万円を計画している。

 コロナ禍の先行きが不透明なことから、21年度から始まる予定だった中期経営計画について、22年度開始に先延ばしした。當銘社長は「今年1年は一度立ち止まって考え、事業を抜本的に見直すことで力を蓄える」と話した。