なぜ?沖縄の海が真っ赤に…正体は大規模なサンゴ産卵


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サンゴの卵や幼生が集まった帯状の固まり「スリック」が漂着した海岸=26日、本部町備瀬(前田巌さん撮影)

 本部町備瀬の海岸で26日未明、サンゴの卵や幼生が集まった帯状の固まり「スリック」が大量に漂着した。25日夜、近海のサンゴの大規模な産卵があったとみられる。

 海岸沿いの300メートルが真っ赤に染まり、独特の磯のにおいが漂った。生命の営みの光景を目の当たりにし、前田巌さん(51)は「こんなに赤い海を見たのは初めてだ。備瀬の海に生息する豊かなサンゴが、しっかりと成長している証拠だ」と興奮した。

 サンゴは5~6月の大潮前後の夜に産卵が確認される。同じ地域に生息するサンゴが同調して、卵と精子が入ったピンク色のカプセル「バンドル」を一斉に放出する。バンドルは海面に向かってゆっくりと浮上し、水面ではじけて交じり合い受精する。一斉産卵の翌朝にはしばしば、近くの海岸でスリックが観察される。