高校生1人を含む少年3人が、大麻取締法違反(所持)の容疑で逮捕された。県内の教育関係者からは「効果的な教育方法が分からない」「スマートフォンの普及で、子どもと薬物がつながりやすくなった」と苦悩の声が上がった。
県高等学校長協会の冨里一公会長は「特設授業を実施するなど薬物乱用防止に取り組んでいる中での逮捕に、学校を預かる者として落胆している。生徒に危険性を丁寧に伝えていくしかない」と話した。県教育庁幹部は「薬物が低年齢化している。学校は粘り強く取り組みつつ、社会全体で子どもたちを守る必要がある」と危機感をあらわにした。
中部の高校に勤める男性教諭は「スマートフォンの普及で、薬物に手を出しやすい環境が整っている。早い段階から情報リテラシー教育などに取り組まないと、防ぐのは難しい」と指摘した。本島南部の高校に勤める男性教諭(38)は、逮捕された少年が会員制交流サイト(SNS)を通じて大麻を入手した可能性があることについて「SNS関連の問題は年々深刻化している。問題が発覚しないと気付けないことが多い」と言葉を詰まらせた。
県警によると、逮捕された高校生が中学から大麻の使用を供述している。50代の中学校教員は「保護者が携帯電話の契約時にセキュリティーをかけることも検討してほしい」と話した。