新型コロナウイルスの患者が急速に増えている。沖縄県は病床を巡り27日、これまで最大555床としていた病床数を585床まで確保できる見通しを明らかにした。27日正午時点で既に560床は確保できており、入院中患者は491人で病床占有率は87.7%。県の糸数公医療技監は「各病院の努力は非常にありがたい。(病床を)少しずつ空けてもらっている」と説明した。
これまで県は医療体制の整備として、重点医療機関を既存の23病院から2カ所増やして25病院にした。病床数を徐々に拡大していた。さらなる病床拡大の背景について、糸数医療技監は「既存の重点医療機関と増設した2病院で病床確保が進んだ影響だ。医療機関によっては10床、20床単位で拡張した所もある」と述べた。
一方、コロナ患者用の病床確保には、コロナ以外の病棟を縮小・閉鎖などして医療スタッフを充てる必要があるという。
糸数医療技監は「コロナ以外の疾患に対応するとなると、どんどん広げるのは難しいと思う」との見方も示した。
27日正午時点で、宿泊施設での療養者は213人。県は新たな宿泊施設を確保する調整も急いでいる。
過去最多となる26日の新規感染302人と比べ、27日の感染者数は60人ほど減ったが、糸数医療技監は「ピークを過ぎたとは言い難い。302人よりも、もう少し増える可能性がある」と懸念した。