那覇市、孔子廟の土地使用料3500万円を請求 全額免除を取り消し


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那覇市の松山公園内にある久米至聖廟(孔子廟)

 那覇市は28日、久米至聖廟(孔子廟)に関する土地使用料の全額免除を取り消した。同日、孔子廟を所有する久米崇聖会に対し、使用料約3500万円を請求した。請求した使用料の内訳は(1)最高裁判決で確定した2014年4月~同年7月分(2)過去5年分(16年6月~21年5月)(3)21年度分(6月~22年3月)。

 過去5年間と14年4月~同年7月の使用料計約3千万円の支払期限は6月28日とした。21年度の使用料は月単位で毎月5日に納め、6月5日が初回(6月分)の支払期限となる。

 久米崇聖会が松山公園に建設した孔子廟について、市は11年3月末から23年3月末までの土地使用料を全額免除していた。孔子廟のための土地の無償提供は違憲とする最高裁判決を受け、市は免除を全て取り消す方針を示した。

 取り消しに向けた聴聞(意見聴取)で、久米崇聖会は他自治体の事例などを根拠に一部減免を求めたが、市は免除を全て取り消した。

 地方自治法で自治体の金銭債権の時効が5年と定められているため、過去の使用料については直近5年分と最高裁判決で確定した分を請求した。