沖縄のテーマパーク「琉球村」90人解雇 観光客が激減、売り上げ9割落ち込んだ月も


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(資料写真)

 恩納村にある観光施設の琉球村(上地栄一代表)が昨年9~10月にかけて、パート従業員や契約社員90人を解雇したことが3日、分かった。新型コロナウイルスの影響で、県外客や海外客の来園が激減し、売り上げが9割以上落ち込んだ月もあったという。玉榮茂樹専務は「先が見通せない中の判断となった。できれば、早めに再雇用したい」と話した。

 コロナ前に約130人の従業員者がいたが、3分の2以下の約40人まで縮小している。

 沖縄労働局によると、各都道府県の人口比率で見ると、今回の90人解雇の規模は大きいという。同局担当者は「新型コロナが発生する前は90人規模の解雇はなかなかなかったが、昨年以降珍しいケースではなくなった」と説明した。その上で、「昨年から今年にかけて90人規模の解雇はいくつかあった。観光関連事業所が多かった」と話した。

 新型コロナの感染拡大で、琉球村は昨年4~6月末に休業した。その後は雇用調整助成金を活用しながら雇用を維持してきたが、「コロナが収束しない中では厳しかった」とし、同8月に人員整理の検討に入った。

 解雇1カ月以上前から従業員向けに説明会を開き、理解を求めた。接客や清掃などを担っていた60代以上の従業員らを中心に解雇した。解雇は昨年9月15日と10月15日付。