糸満ハーレー2年連続中止…夜明けの「鉦打ち」でコロナ終息と航海安全願う


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漁師の航海安全や新型コロナウイルス感染症の終息を願って鉦を打ち鳴らす糸満ハーレー行事委員会の東恩納博委員長=7日午前5時ごろ、沖縄県糸満市糸満の山巓毛(さんてぃんもう)

 【糸満】糸満ハーレーの季節到来を告げる鉦打ちが7日午前5時ごろ、沖縄県糸満市糸満の山巓毛(さんてぃんもう)で行われた。雨がぱらつく中、漁師の航海安全や新型コロナウイルス感染症の終息を願い、「カーン」という力強い鉦の音が夜明け前の市内に鳴り響いた。

 糸満ハーレー行事委員会の東恩納博委員長は、「1日も早く新型コロナが終息し、日常生活が戻るように」という強い願いを込めて、東西南北に向かって5回ずつ、鉦を打ち鳴らした。今年は西村、中村、新島の3村のうち、赤色の新島がハーレーギン(衣装)を身にまとった。

 糸満ハーレーは毎年、旧暦5月4日(ユッカヌヒー)に開催される。今年は6月13日に予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2年連続で中止が決定した。東恩納委員長は「断腸の思いだが、感染拡大を防止するためには、今は我慢する時期だ。ハーレーは中止になっても、鉦打ちや代々続くウガングトゥ(拝みごと)はなくすことはできない」と述べた。東恩納委員長は、空手の三戦(サンチン)も奉納した。