国の重要文化財、津嘉山酒造所の塀の一部が損壊 車両が突っ込む 沖縄・名護


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突っ込んできた車両で塀の一部が破損した津嘉山酒造所=5日、名護市大中(提供)

 【名護】名護市大中の国指定重要文化財・津嘉山酒造所のコンクリート造りの塀の一部が5日、物損事故で破損した。60代女性がブレーキとアクセルを踏み間違えた可能性がある。けが人はいない。

 津嘉山酒造所は1927年から29年にかけて建設された。戦前からの姿を残す酒造所として2009年に国の重要指定重要文化財に指定された。今回壊された塀も重要指定文化財に含まれており、酒造所は今後、修復に向けて名護市教育委員会文化課文化財係と調整する方針。

 関係者らによると、5日正午ごろ、酒造所前の飲食店に女性が車をバックで駐車しようとしたところ誤って店舗駐車場の柱に車をぶつけた。直後に急発進し、約10メートル先の酒造所の塀に突っ込んだという。停止するためのブレーキを踏もうとしたところ、間違ってアクセルを踏み込んだ可能性がある。

 津嘉山酒造所の秋村英和さん(49)は「国の重要指定文化財の指定されている塀が壊れたことは残念だが、けが人が出なくてよかった。高齢者の方々をはじめ、車を運転する方は気をつけて運転してもらえたら」と話した。

車が衝突する前の津嘉山酒造所の塀=1月、名護市大中(提供)