西普天間の返還地で不発弾処理 文化財などの周辺で除去続く


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西普天間住宅地区跡地内で見つかった不発弾(中央下)を処理壕へ移動させる陸上自衛隊の第101不発弾処理隊=9日午前10時9分、宜野湾市喜友名

 9日、沖縄県宜野湾市喜友名の米軍キャンプ瑞慶覧・西普天間住宅地区跡地で米国製5インチ艦砲弾1発の不発弾処理があった。午前10時すぎに始まり、約30分で終了した。現場の半径88メートル内に住宅などがなく、避難や交通規制はなかった。不発弾は文化財などがある地点周辺で発見され、周辺は国が支障除去を続けている。

 陸上自衛隊第15旅団第101不発弾処理隊が不発弾をクレーンでつり、深さ約6メートルの処理壕へ移動させた。安全化のため火薬で信管を破壊すると、「バーン」という乾いた音が響いた。現地対策本部長の多和田眞満・市総務部次長は「円滑に作業が進み、無事に処理を終えて安心している」と話した。

 市などによると、不発弾は4月8日、沖縄防衛局による磁気探査中に見つかった。西普天間は、防衛局が不発弾などを取り除く支障除去を完了したとして、2014年度に返還された。一方、湧き水などの文化財がある地点周辺の支障除去は24年度まで続く見通し。