沖縄県、接種加速に期待 広域ワクチン予約開始直後に殺到


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
新型コロナウイルスのワクチン広域接種の予約が始まり、電話対応に追われるオペレーター=9日午前、那覇市久茂地

 沖縄県内41市町村の65歳以上の高齢者を対象に、新型コロナウイルスワクチンの広域接種の予約が9日に始まり、初日で6月接種分の約3分の1が埋まった。電話もインターネットも午前10時の開始直後は予約が殺到する状況だったが、県によると、昼ごろから次第に解消したという。県担当者は「いい滑り出しだ」と接種の加速化に期待をにじませる。 

 那覇市久茂地の日本旅行沖縄に設置されたコールセンターでは、予約開始の午前10時から電話が鳴りやまない状態が続いた。県内の老人ホームから40人分の接種を希望する問い合わせもあったという。

 県の広域接種が始まることで、市町村が主体になって実施中のワクチン接種の予約混雑が改善に向かうかどうかも注目される。

 那覇市の3回目の予約が始まった8日、同市の金城喜美代さん(74)は開始時間の午前9時から何度も電話をかけ続けたが、一度もつながらなかったという。翌9日、スマートフォンのインターネットを使って新聞広告から専用サイトに接続し、広域接種を予約できた。

 金城さんは「那覇市は7時間かけてもつながらず、不安だった。ネットは不慣れな点が多かったが、無事予約できた。どっと疲れがこみ上げた」とひとまず安心した様子だった。