ワクチン副反応への補償は 基地従業員への接種に歓迎と不安


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 在日米軍基地内で働く日本人従業員が基地内でワクチン接種を受けられることが決まり、県内の基地従業員からは歓迎の声が上がった。一方、日本の予防接種法が適用されず、米側の補償制度を利用するため、副反応が出た場合に「実際に補償されるのか」などと、不安の声も大きい。

 全駐留軍労働組合(全駐労)は副反応が出た場合の対応などを正確に説明した上で、各従業員の意思を尊重することを防衛省に求めた。

 補償がきちんとなされるのか、トラブルになった場合にどこが責任を持つのか、米軍内で接種する人の資格はどうなっているかなど、不透明な部分が多いと課題を指摘する。

 全駐労沖縄地区本部の與那覇栄蔵執行委員長は「補償の問題で不安が残るだけでなく、安全性の担保も米軍任せとなる。安心・安全に関する課題が多く残り、接種率向上につながるかは疑問だ」と語った。

 一方、沖縄駐留軍労働組合(沖駐労)の島仲正晴執行委員長は「早く接種したいという声が多かったので、打てるようになって良かった。米軍関係者はすでに接種が進んでいる中で、接種できず基地内でも働きづらさを感じていた」と話した。