米軍貯油施設からの汚染水流出はなぜ起きた?【図でわかる】


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 【うるま】米陸軍貯油施設からの汚染水流出の原因について、米軍は大雨によって貯水槽の水があふれる「オーバーフロー」を挙げている。

 基地内で米軍の説明を受けた県によると、貯水槽の天井部分にあるマンホールふたの密封シールが老朽化し、ふたが外れて雨水が貯水槽に入り込んだという。貯水槽内には泡消火剤が混じった汚染水があり、雨水によって水かさが増したことで、排水用の上部パイプから外へ流出したという。元々あった汚染水の量などは不明。

 貯水槽は泡消火剤の原液を希釈するための水を蓄える施設だが、別のパイプから逆流した消火剤の一部が残っていた。米軍は消火剤を2020年以降使用せず、貯水槽の水は撤去する予定だったという。現在はふたを閉めるなどの対策をしているとした。

 米軍は、流出したほとんどが「雨水と考えている」として、「周辺の安全を害することはないと理解している」とも述べたという。また「(水が)あふれ出すのは想定外だ」との見解も示した。