アジサイの里 整備進む 沖縄市・南桃原 一部開花も


この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬
園整備が順調に進み表情を和ませる有志のメンバーら=8日、沖縄市の南桃原公民館隣接公園

 【沖縄】今年2月にアジサイ園造りを立ち上げた沖縄市の南桃原自治会(島袋由香会長)。その後、ボランティア有志が精力的に作業を進めた結果、今月までに約200株を植え付け、一部は早くも花を咲かせている。県の21年度地域活性化助成事業に採択されるなど、区民は四季折々の花々が楽しめる“花園構想”に期待を膨らませている。

 アジサイ園は同区公民館に隣接する市管理の南桃原公園をぐるりと囲む区有地約600平方メートル。傾斜地のため管理に苦労していたが、老人会の有志らが逆に地形を生かすアジサイ園を提唱、併せて「1鉢運動」を自治会だよりで呼び掛けた。「1万株のアジサイの里」構想を本紙が報じたところ、島袋会長は「北谷町や遠くは本部町の愛好家からも苗が届けられた」と、大きな反響を呼んだ。西原町のコンクリート会社からは苗の土止め用として円柱形のテストピース約300個の資材寄贈もあった。

 園整備作業には毎週2~3回有志10人余が参加し、次々と苗を植栽。また市から譲り受けた20メートル余ガードレールで2段の区画を造成し、ツツジやツバキの苗50本余を植え付けたほか、手作りの散水設備を4基配置した。園長と呼ばれるリーダー役の浜元盛栄さん(81)が提供した日よけブロック約300個で斜面に遊歩道も築いた。「どんどん株を増やし、市内一のアジサイの里にしたい」と意気込む。

 毎回作業に参加している上原正高さん(73)は「最近、親子連れの散策や、遊んでいる子どもたちが増えてきたのがうれしい」と笑顔を見せた。 (岸本健通信員)