コロナ終息と豊年願う 多良間でスツウプナカ


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
神歌(ニィリ)を詠む長老ら =13日深夜、多良間村

 【多良間】多良間村の伝統行事「スツウプナカ(節祭)」が13日、村内で行われた。昨年と同様、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、簡素化して実施された。村民は今年1年の豊年と地域の繁栄を願った。

 スツウプナカは、国指定重要無形民俗文化財「八月踊り」とともに多良間村の二大行事の一つ。13日深夜、各集落の拝所に長老らが集い、神事「暁の願(ニガ)い」を執り行い、神酒(ミス)を酌み交わした。人々は準備したシュリ魚(奉納魚)や酒、塩を神にささげ祈った。

 神酒を準備する役割(ブシャ座)を約30年務める比嘉清作さん(61)は「コロナ終息の願いも込めて祈った。去年はニィリ(神歌)もミスもなかったが、感謝をささげるという意味では今年はできて良かった」と話した。