沖縄本島地方は15日、梅雨前線や湿った空気の影響で大気の状態が非常に不安定となり、前日深夜から早朝にかけて各地で豪雨となった。気象庁によると、渡嘉敷村渡嘉敷で同日午前2時6分、1時間降水量75・0ミリの猛烈な雨を観測し、6月の観測史上最大を記録した。沖縄市は午前6時半ごろ、市民約1万5千人を対象に避難指示を出した。
浦添市前田の県道38号では歩道沿いの擁壁が幅20メートルにわたって崩れかかった。擁壁は土のうで補強されていたが、土のうを押し出すようにして歩道側にずれていた=写真。雨の影響とみられる。県や市は土砂災害の恐れがあるとして、15日午後9時以降、県道の西原入口交差点から前田住宅入口交差点までの約370メートルを全面通行止めにした。県中部土木事務所は16日から復旧作業を始める。
中城村泊の県道146号でも、土砂や雑木が幅15メートル前後に渡り歩道に流れ落ちたため、中城城跡付近の800メートルが15日午後6時から全面通行止めとなった。14~15日に降った大雨の影響とみられる。県中部土木事務所によると、通行止めは当面続く見込み。