高2自殺、再調査を要求 保護者有志が県議会に陳情書


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赤嶺昇県議会議長(左から2人目)に陳情書を手渡す高校保護者有志ら=18日、那覇市泉崎の県議会

 部活動の顧問から執拗(しつよう)な叱責(しっせき)を受けたコザ高校2年(当時)の男子生徒が自殺した問題について、県が設置した第三者調査チームの調査が不十分だとして、県立高校の保護者有志は18日、再調査を求める陳情書を県議会の赤嶺昇議長に提出した。開会中の6月定例会で陳情を審議する。

 保護者有志は、聞き取りの対象職員が校長や教頭、担任、顧問など一部に限られたことや、報告書で教員や学校、県教育委員会の責務が明確になっていないことなどの調査の不十分さを指摘。(1)県教委から独立した第三者委員会の設置と再調査(2)教員、学校、県教委の責務の明文化(3)子どもや保護者の声を聞く公的第三者機関の設置―を求めた。

 有志の鈴木友一郎さんは「ほかの先生は(自殺した生徒に対する顧問の接し方を)分かっていたのか、分かっていたけど言えなかったのか、調査からは分からない。何が起こったのか分からないと、対策がずれてしまう」と説明した。

 赤嶺議長は、報告書に関する全議員向けの説明会を非公開で実施した県教委の対応を問題視した上で「沖縄に子どもにとって、極めて大きな陳情だ」と述べ、丁寧に審議していく考えを示した。