玉城知事がハンスト具志堅さんと対面 激戦地土砂の辺野古埋め立て不使用を訴え


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式典後、具志堅隆松さん(左)の元を訪ねて握手する玉城デニー知事(右)=23日午後1時40分ごろ、糸満市摩文仁の平和祈念公園(大城直也撮影)

23日の沖縄全戦没者追悼式に参列した玉城デニー知事は終了後、名護市辺野古の新基地建設に関する設計変更申請の不承認を求め、糸満市の平和祈念公園でハンガーストライキを続ける沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松さんを訪ねた。辺野古新基地建設の設計変更申請では、沖縄戦の激戦地となった本島南部から土砂を採取し埋め立てに用いる計画で、具志堅さんは南部の土砂に戦没者遺骨が残されているとして計画に反対している。玉城知事は「できることを一生懸命頑張りたい」と答えた。

 具志堅さんは「(知事が)不承認にする理由の一つとして、戦没者遺骨の尊厳を守るため、人道的に認められないと盛り込んでほしい。多くの人が戦没者遺骨を守ってほしいということに賛同している」と玉城知事に求めた。

 同席した、沖縄戦で祖父を亡くした比嘉ハツ子さん(84)も「戦没者の遺骨を埋め立てることをせず、知事の力で止めてほしい」と求めた。その上で「戦後76年になるけれど、沖縄の財産は平和であることだ。平和を守ることにもっと力を入れてほしい」と訴えた。

 玉城知事は「できることを一生懸命頑張りたい。いろんな人の声を受け止めて考えたい」と答えると、拍手が起こった。

 知事と面談後、具志堅さんは「来てくれたことは評価したいが、もう少し踏み込んだ言葉がほしかった。今は知事の背中を押したい」と話した。