土砂巡る意見書 茨木市議会が可決 大阪、全会一致


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 【東京】大阪府茨木市議会(河本光宏議長)は22日の本会議で、沖縄戦戦没者の遺骨を含む土砂を埋め立てに使わないよう求める意見書を全会一致で可決した。大阪府内では吹田市や島本町でも同様の動きがあるといい、遺骨の混入した土砂が使用されることに対する懸念が広がっている。

 意見書は遺骨が混入した土砂をあらゆる埋め立てに使わないことや、政府が主体となって遺骨収集を実施することの2点を求めた。沖縄県議会の意見書を踏襲した内容となった。

 意見書可決の背景には、市民の働き掛けもあった。茨木市を含む大阪府の北摂地域で、遺骨を含む土砂の問題の喚起に取り組む西尾慧吾さん(22)=米イエール大=は「辺野古新基地建設自体が民意を裏切り地方自治を冒とくする行為だが、遺骨を含む土砂を使うことは全国、世界中の沖縄戦戦没者の人権尊厳を裏切るものだ」と強く批判。

 遺骨の混入した土砂を使うことを「国がしてはいけないという合意があったからこそ、与野党を超えた全会一致になったと思う」と意義を語った。