「魂を落としたような衝撃」新種のカニは「マブイ」と命名 沖縄本島で発見


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新属新種のカニ「マブイ・カルクルス」(琉大提供)

 琉球大学は25日、沖縄本島沿岸で生殖器が左右非対称な新属新種のカニを発見し、「マブイ・カルクルス」と命名したと発表した。カニは通常、左右対称な1対の生殖器を持っていて、非対称のカニの発見は世界初という。

 研究チームは琉球大学熱帯生物圏研究センターの成瀬貫准教授、環境調査会社かんきょう代表の前之園唯史氏、シンガポール大学のピーター・ウン教授。国際科学誌「クラステイシャン・バイオロジー」に研究を公表した。発見時、研究者が「マブイ(しまくとぅばで魂)」を落としたような衝撃を受けたことにちなみ、命名した。カルクルスはラテン語で小石を意味する。

 マブイ・カルクルスは甲羅の幅が7ミリ程度で小石ほどの大きさ。波当たりの強い海岸に生息している。生殖器は雄、雌ともに左右非対称。なぜ非対称なのかは解明されていない。