SDGsで社会問題探究 沖縄・那覇 教員らNIEセミナー


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対面講座とオンラインの同時進行で、「NIE×SDGs」をテーマに、新聞を使った実践に取り組む参加者たち=26日、那覇市の琉球新報社

 沖縄県NIE推進協議会(仲村守和会長)は26日、那覇市の琉球新報社で、第29回おきなわNIEセミナーを開いた。新型コロナウイルスの感染予防対策として対面とオンラインによる講座を実施し、小中高校の教員ら17人が参加した。辺土名高校の宮城通就(みちなり)教諭、興南高校の國吉美穂教諭のNIEアドバイザー2人が講師を務め、国連が定める「持続可能な開発目標(SDGs)」を伝える新聞記事を使った実践を紹介した。

 宮城教諭は新聞からSDGsに関連する記事を選んで理由を互いに共有し、自分で行動の具体例を考える事例を紹介した。「SDGsは誰でも参加でき、自分の意思で行動できる身近な問題だ。具体例を示すことでより自分事と捉えられる」と説明した。さらに、生徒が対話を深める上で、新聞を使った学習が有効とし、教科書以外で生徒の学ぶ姿勢をサポートする実践を呼び掛けた。

 國吉教諭は保育問題を伝える社説の記事から、SDGsに関連する記述を読み取る実践例に取り組んだ。「新聞を活用して生徒と社会をつなげることで、生徒が社会の問題を探究する一歩になる」とNIEの効果を強調した。対面で参加した具志川高の澤岻良子教諭は「どれも参考になる実践だった。新聞を活用して、生徒が自分目線や自分事に捉えられる授業をしたい」と感想を話した。