沖縄で国際フォーラム ゴルバチョフ氏意向 「人間の安保」テーマ


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ミハイル・ゴルバチョフ氏

 東西冷戦を終結に導き、ノーベル平和賞を受賞した元ソ連大統領のミハイル・ゴルバチョフ氏は26日、韓国・済州島で開かれた国際フォーラムにメッセージを寄せ、人間の安全保障をテーマにした国際フォーラムを沖縄で開催したい意向を表明した。

 メッセージでは、アジア太平洋地域の民主主義と安全保障を議論する複数の国際会議や会談に参加してきた経験を挙げ、「もし再び機会があれば、人間の安全保障を議題とした国際フォーラムを、ゴルバチョフ財団が日本の協力者たちと共に開催したい」との考えを示した。

 ゴルバチョフ氏は、米ソ冷戦終結時のように、世界の市民が連帯し行動する運動を起こそうと、「人間の安全保障」の概念をキーワードに、世界に向けて核軍縮への連帯などのメッセージを発信している。その発信拠点の一つに沖縄を想定しているとみられる。

 メッセージを寄せたのは「第16回平和と繁栄のための済州フォーラム 世界平和都市団結セッション」。玉城デニー知事も参加する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大が県内で続いており、その対応のために参加を見送った。

 沖縄でのフォーラム開催に向け、ゴルバチョフ氏は自身が名誉会長を務めるノーベル平和賞受賞者国際委員会と共催する方向で協議している。

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