石垣牛骨を使ったラーメンが評判の「石垣中華そば ウシのカドデ」(石垣市登野城)。牛骨スープの香りが店内に漂う。東京の有名店でおよそ10年腕を磨いた店主、三上健さん(37)が作る逸品に、多くの客が舌鼓を打つ。
一番人気は特製の醤油(しょうゆ)中華そば。透明感のあるスープを一口すすれば、口の中に、ほのかなしょうゆの味わいと牛骨のうまみが広がる。深みのある味だが獣くささや重さのない、あっさりとした味わいだ。コシのある麺は歯ごたえもあり、スープの味を際立たせる。製法が違う二つのチャーシューや玉ねぎなどのトッピングもアクセントを加えている。
「ラーメンオタク」を自称するほどの三上さんが、牛骨ラーメンを思いついたのは修業時代。魚系や豚骨系のラーメン店などで修行する中、「ステーキをラーメンにしたら面白いのではないか」と考えた。
独立を機に石垣島に移住し、「ほかの牛よりコクがある気がする」と感じた石垣牛の骨を使ったラーメンを出した。高級な石垣牛を使うため原価は高くなりがちだが、「自分が食べたいラーメンを作りたい」と理想を追った。特製中華そばの値段は1000円だが、同じスープを使った通常の中華そばは750円。営業は午前11時からだが感染症対策のため、当面の間は営業時間を店のインスタグラムで告知する。日曜と月曜は休み。問い合わせは(電話)090(7849)5062。(西銘研志郎)