沖縄戦、新聞記事から学ぶ コザ中学校で平和授業


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沖縄戦を伝えるりゅうPON!とワラビーの紙面を読み込み、切り抜きシートを作成するコザ中の生徒たち=22日、沖縄市のコザ中学校

 【沖縄】琉球新報のりゅうPON!「沖縄戦76年 平和学習特別号」(5月16日発行)と沖縄タイムスのワラビー「沖縄戦を学ぼう特別版」(5月24日発行)を使ったNIE平和学習が22日、沖縄市立コザ中学校(上里厚校長)であった。2年生147人が両紙から興味のある新聞記事を選び、新聞切り抜きシートを作る授業に取り組んだ。

 生徒たちは日本新聞協会NIEアドバイザーで、同校の松田美奈子主幹教諭から新聞の特徴について学んだ。その後、両紙を開いて気になる記事や写真を切り抜き、クラスメートと選んだ理由などを語り合った。

 「集団自決」(強制集団死)の記事を選んだ慶田真理愛さん(13)は「言葉を知っていたけれど、生き残った子たちの写真を見て、事実をより重たく感じた」と理由を話した。

 遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表の活動を伝える記事を切り抜いた向伸隆さん(13)は「ニュースで辺野古の埋め立てに遺骨の混じった土砂を使うかも、と聞いていたので、とても気になった」と説明した。同じ記事を選んだ田場彩華さん(13)は「冗談で使っていた『死ぬ』『殺す』などの言葉を今後は使わないようにする」と思いを語った。

 松田主幹教諭は「自分から主体的に沖縄戦を学び、継承していく立場として学習に取り組んでもらおうと考えた」と授業案を作成した目的を語った。