確定申告の納税額16%減、345億円に リーマンショック以来11年ぶりの減少


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄国税事務所は25日、2020年分の所得税、消費税、贈与税などの確定申告状況を発表した。所得税などの確定申告書の提出人数は前年比4.9%増の21万5086人で、22年連続で増加した。申告納税額のある納税者は同4.8%増の8万6296人だった。一方で、所得金額は前年比7.1%減の4387億2300万円、申告納税額は同16.8%減の345億300万円で、リーマン.ショックの影響を受けた09年以来11年ぶりの減少となった。

 所得者区分別では、株式売却や土地譲渡など事業所得者以外の所得金額が同9.0%減の3758億9100万円、申告納税額が同19.3%減の292億8600万円と大きく減少した。新型コロナウイルスの感染拡大による経済の停滞や、19年に実施されたオリオンビールの株式公開買い付け分の反動減などが要因と考えられる。

 株式などの譲渡所得の申告人数は同4.4%増の4100人だった。所得金額は同82.9%減の62億7200万円だった。土地などの譲渡所得の所得金額は同22.0%減の671億9千万円だった。

 個人事業者の消費税申告件数は同1.8%増の1万2948件、申告納税額は同2.2%減の73億7300万円だった。新型コロナによる消費の低迷が影響したと推測される。還付申告は同68.1%増の918件だった。

 贈与税の申告人数は合計で同13.5%増の4984人、申告納税額は同8.4%減の29億7千万円だった。

 自宅から自身でe―Taxで申告書を提出した納税者は同1.9倍の2万4213人と大幅に増加した。