水陸機動団の配備を長崎知事が要請 防衛省は大村市を検討か


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米海兵隊員と陸上自衛隊の水陸機動団が連携して行われた共同訓練=2020年2月9日、金武町の金武ブルービーチ訓練場(又吉康秀撮影)

 【東京】長崎県の中村法道知事は2日、防衛省で岸信夫防衛相と面会し、水陸機動団1個連隊を長崎県内に配備するよう要請した。岸氏は配備の場所や時期は「検討中」と述べるにとどめたが、防衛省は同県大村市の竹松駐屯地に配備する方向で検討しており、要請は配備を後押ししそうだ。

 中村氏は長崎県内では3自治体が誘致活動を行っているとした上で、長崎県内離島地域の防衛や人口減少が続く離島地域の活性化にもつながると指摘。長崎県内への配備により「南西諸島有事への即応体制が出来上がる」と意義を語った。

 水陸機動団は長崎県佐世保市の相浦駐屯地に2個連隊が配備されており、現在の防衛大綱や中期防衛力整備計画で、2023年度末までにもう1個連隊を新編する計画だ。

 配備先を巡っては沖縄の米軍キャンプ・シュワブやキャンプ・ハンセンなども浮上したが、配備先の確保に加え、大規模な演習場がなく県外に行く必要があるなど、訓練基盤も課題となっていた。防衛省は現在、沖縄への水機団配備は「考えていない」としている。