尚学院が学園への出向料122万円を返還 県議会委で報告


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沖縄県議会

 県議会は2日、総務企画委員会(又吉清義委員長)を開き、沖縄尚学高・付属中を運営する「尚学学園」の運営改善を求めて保護者有志や元学園理事が出した3件の陳情などを審議した。予備校などを運営する学校法人「尚学院」から学園に講師を派遣する際、法令違反の可能性を指摘されていた学園側が支払った出向料について、学院が2020年度4月分の上乗せ分約122万円を学園に返金したことが報告された。西銘純恵氏(共産)に対する県総務私学課の答弁。

 県総務私学課によると、沖縄労働局の助言に従って、両者が出向契約書を交わした。学園の前副理事長が20年7月に自ら命を絶ったことに端を発し、保護者らが学園に関する問題解決に向けて県に第三者委員会の設置を求めている。総務企画委は状況把握のため陳情者を参考人招致することを決めた。

 池田竹州総務部長は「第3者委員会の設置は非常に困難だ。私学助成で不正があれば法に基づいて対応できるが、そういうところに問題はない」との見解を示した。

 この日の総務企画委では議案9件が可決され、陳情32件が継続審議となった。