女子ハンド日本代表の「点取り屋」池原 五輪での進撃へ、必要なことは?


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 東京五輪に開催国枠で11大会ぶりに出場するハンドボール女子日本代表が4日、オンラインで取材に応じ、点取り屋として期待される池原綾香(那覇西高―日体大出、デンマーク・オーデンセ)は「予選突破を目標に、一つずつ先に進みたい。最終的にはメダル獲得を目指す」と意気込んだ。現在、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで合宿中。ベテランの石立(三重バイオレットアイリス)は「あと1~2週間でしっかりと状態をつくって、コートで不安なく100パーセントのプレーができるように持っていきたい」と本番を見据えた。日本は過去に唯一出場した1976年モントリオール五輪で6チーム中5位だった。今大会は25日の1次リーグ初戦で、2019年世界選手権女王のオランダに挑む。

オンライン会見で、東京五輪への意気込みを語る池原綾香

 池原綾香の一問一答は以下の通り。

Q.代表選出の受け止めと本番に向けた意気込みを。

 「けがから復帰したという状況だったので、選考には正直ほっとした。今まで支えてきてくれた人たちに恩返しがしたい。最終的にはメダル獲得を目指すが、まずは予選突破が目標だ」

Q.右サイドが本職なのは池原選手だけになる。

 「1人と聞いた時はびっくりした。切磋琢磨(せっさたくま)してきたメンバーの分まで頑張りたい」

Q.予選突破のために必要なことは何か。

 「初戦のオランダ戦がキーになる。勝って勢いに乗りたい。3月の日本リーグが終わってから、みんな海外との試合をしてないので、どこまで初戦にベストパフォーマンスをもっていけるかが大事。一戦一戦に魂を込めて試合をしたい」

Q.デンマークでの経験をどう代表に落とし込むか。

 「パワーやスピードが日本とは全く違う。欧州選手はクイックシュートもうまい。積極的に守って1発目でひるませる必要がある。ポストの大型選手は2人で守るイメージ。攻撃では自分たちは小さいので、横に揺さぶるプレーが大事だ」

Q.ウルリック監督はオーデンセでも指揮を執る。やりやすさはあるか。

 「自分を信頼してくれていて、オーデンセでのプレー時間も増えた。プレー外で話すことも多い。自分は小柄だけど、守りで相手がボールを持った瞬間に駆け引きしてパスを促したり、その瞬間につぶしにいったりしていて、監督も自分の守備をすごく評価してくれている」

Q.得点能力の高さが際立つ。シュートでの意識は。

 「ボールをもらった時はまず横目でキーパーを見るようにしている。キーパーの軸を見て、打ち分ける。最近は打つと見せかけてフリーのポストや逆サイドのエースに合わせ、周りが見えるようになってきた。五輪でも生かしたい」

Q.代表でのプレーは久しぶり。連係で気を付けていることは。

 「代表と合流するのは2019年の世界選手権以来だが、やることは変わらない。4、5年一緒にやってきた仲間なので、アイコンタクトで通じる部分もある。コミュニケーションを取り、士気を上げたい」

Q.沖縄の後輩たちにどんなプレーを見せたいか。

 「沖縄は小柄な子が多いけど、活躍して、小さくてもできることを証明したい。スピードやシュートの精度を見てもらいたい」