約1センチ角のポスター62枚に高さ約6センチの掲示版。よく見ると、11日投開票の那覇市議選に立候補した63人の選挙ポスターではないか…!このミニチュア版選挙ポスター掲示板がツイッター上で話題を呼んでいる。制作したのは、北海道出身で沖縄在住のイラストレーター・プリッキー山田さんだ。
「人間人形用に作ってみました。見やすいみたいでよかったです」とのつぶやきと共にツイッターに投稿されたのは、人形が掲示板をみている写真。ポスターは候補者、フォント、背景のデザインまで一枚一枚が手書きで、届け出2番だけが空欄になっているところまで、忠実に再現している。掲示板が、その後ろに写る障子の半分程度の大きさということから、かなり小さなサイズであることも分かる。
ツイッター上は「すげー」「かわいい」「那覇市の人間さんは必ず投票行かないとー!」と大反響。リプライや引用リツートには候補者らしきアカウントからの賞賛の声もちらほら。7日午後4時現在、300以上のいいねがついている。
今回の投稿に掲示板と共に登場した「人間人形」とは、客の似顔絵をポップなタッチの画風で仕上げた約5センチほどのこけし風の人形だ。プリッキーさんは毎週日曜日に那覇市牧志のえびす通りなどでこの「人間人形」を実演販売している。
思わず実物が見たくなった記者は、掲示板が飾られているという那覇市牧志「えびす通り」にあるなは市場振興会事務所でもある「鶴亀商店」を訪ねた。
「おや?」
カウンターにおもむろに掲示板が置かれていた。そして記者は思わず「え?ちっさ!!!!」と叫んだ。
制作者のプリッキーさんは、候補者のポスターがずらっと並んだ掲示板を見て創作意欲がかき立てられたという。「圧巻だった。本当にただ掲示板を見て作りたくなって作った」。掲示板全体が写るように写真を撮り、それを見ながら発泡スチロール製のボードに絵付けして作った。5時間で完成した。
以前取材で制作してもらった、記者の人間人形たちも並べてみた。
…確かに人間人形にぴったりだ。
定数40人に63人が立候補し大激戦を繰り広げている那覇市議選。立候補者の多さもあり、ポスターのデザインが多様なので、写真を撮ってコレクションしている人もいるほど。ポスターを眺めて気になった候補がいたらぜひ、プロフィルや公約など詳しくチェックしてみてはどうだろう。投開票日は11日。期日前投票は市内5カ所で実施中だ。(田吹遥子)
※ミニチュア掲示板はなは市場振興会の事務所で開所時のみ見ることができる。