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セブン―イレブン沖縄進出から2年 8月には100店舗達成、社長に展望を聞く


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開放型の冷凍ボックスに陳列された氷菓類。オリジナルや県内企業の商品などが豊富にそろい、全国との比較でも好調な売れ行きという=7日、那覇市のセブン―イレブン那覇松山1丁目店

 2019年7月11日に県内初出店したコンビニエンスストア「セブン―イレブン」は、11日で沖縄進出から2年を迎えた。2年前に14店を同時にオープンさせて以降、出店のペースは衰えず、8月にも100店目に到達する見込みとなっている。セブン―イレブン・沖縄の久鍋研二社長は「100店に到達すると、ビッグデータに基づいた、評価される商品をさらに展開することができる。3年目は沖縄のお客さまから評価をしていただく年になる」と気を引き締めている。

 セブンは、沖縄進出から5年となる24年夏までの250店達成を目標に掲げている。今年6月末の店舗数は90店舗。8月に100店目に到達する場合は2年1カ月での達成となり、県内で先行するファミリーマート、ローソンを上回るペースとなる。

 2020年は新型コロナウイルスの感染拡大で、人々の生活様式が変化した1年だった。「ちょっと歩いて行ける距離」(久鍋氏)への需要が強くなっているとして、セブン沖縄でも観光地への出店を控え、住宅地やオフィス街などへの進出が増えているという。

 こだわり続けるのは「わくわくする態勢」づくりだ。対象商品と無料で交換できるレシートクーポンを発行するキャンペーンや、沖縄初登場の新商品を掲示するなどの取り組みで滞在時間を増やし、客単価のアップを狙う。

インタビューに答える「セブン―イレブン・沖縄」の久鍋研二社長=7日、那覇市松山の同社

 開放型の大型冷凍ボックスを整備するなど、冷凍食品の充実に力を入れる。総合スーパー「イトーヨーカドー」の商品を入荷するなど沖縄独自の取り組みを進め、品ぞろえに自信を持つ。

 冷食同様に売れているのがアイスクリームなどの冷菓だ。オリジナル商品に加え、県内企業のなつかしい商品などバラエティーの豊富さで、全国に比べて高い売り上げで推移している。デザートもシュークリームや豆大福などの人気が根強いという。

 開業当初から力を入れる環境問題では、県内50店にペットボトル回収機を設置。ペットボトル5本投入で電子マネー「nanaco(ナナコ)」が1ポイント貯(た)まり、利用者も楽しみながら環境保護に参加できる。

 久鍋氏は、きめ細かい対応で顧客満足度の向上にこだわり続けてきたことを振り返りながら、「3年目は利用頻度や商品の評価などを通して、本当に使って便利だと思ってもらえているのかが評価される。新しさや商品のおいしさ、安心安全など、さまざまなものをより一層提供しなければいけない」と語った。

(小波津智也)

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