宮古のエース新里、雨天中断もなんの 三塁踏ませず8強たぐりよせる<高校野球2021>


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宮古―名護 名護を6安打完封した宮古の主戦・新里勇人=11日、アトムホームスタジアム宜野湾(喜瀬守昭撮影)

 第103回全国高校野球選手権沖縄大会第8日は11日、沖縄セルラースタジアム那覇などで3回戦6試合が行われた。宮古が名護に7-0で勝利し8強入りを決めた。

 宮古のエース新里勇人が三塁を踏ませない巧みな投球で九回を投げ抜き、名護を零封した。チェンジアップを効果的に使い、打たせて取ってアウトカウントを重ね、与四球も1。110球で抑え込んだ。

 右肘の故障で2~3カ月は練習を控え、復帰したのは5月初旬。けが明けで投げ込みを抑えて迎えた大会だった。調子はまだまだ。2回戦の美里工戦は、変化球が定まらず、被安打16と打ち込まれた。

 直球に頼り「力が入りすぎた」と反省し、この日は「脱力を意識した」とコントロール重視で低めや内外を丁寧に攻めた。

 実戦を重ねるごとにギアを上げてきた地力に平良栄二監督も「さすが」とうなる。チェンジアップで追い込むと要所では持ち味の直球で三振も七つ積み上げ、自己最速タイの141キロが計測される場面もあった。

 八回の守備では2死一塁から雨天で一時間半の中断もあったが、再開後、狙っていたけん制でアウトにしてチームに勢いを呼び込む。沈黙していた打線が最終回に6点を奪取した。

 新里は「調子は上がってきている。次は直球で押す投球も見せられたらと思う」と疲れを見せず気を吐いた。
 (謝花史哲)

 ●名護 終盤まで投手戦を繰り広げた先発の吉元優志 初回に1点取られてからみんなで声掛け合って、その後は打たせて取るピッチングができた。相手と投げ合う試合ができ、楽しく野球ができた。宮古はいいチーム。上を目指して頑張ってほしい。


宮古
 100 000 006|7
 000 000 000|0
名護
(宮)新里―来間
(名)吉元、比嘉良―金城樹
▽二塁打 狩俣、来間、久髙(以上宮)、喜納(名)