那覇OPAリニューアルへ イオンモールが継承 一部フロアはオフィスに


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カフーナ旭橋A街区に入る那覇OPA=7日、那覇市泉崎

 那覇市泉崎の商業施設「那覇OPA(オーパ)」の保有がイオンモール(千葉県)に継承され、イオンモールの下で店舗の再編を進めていることが分かった。那覇OPAは2018年10月の開業以降、全国で人気の高いファッション店や飲食店を中心としたテナント運営をしていたが、入居する専門店の撤退が続いたこともあり、今後は一部のフロアを企業のオフィス用に賃貸するなどリニューアルを図る。

 那覇OPAの再編の方向性について、イオンモールの担当者は「ライフスタイルや文化をコンセプトとしてきたが、新たにビジネスというキーワードを付加する。急激に変化するニーズに対応してリニューアルに取り組む」と琉球新報の取材に答えた。

 リニューアルにあたって、現在は100円ショップ「ダイソー」が入る区画を、企業事務所などビジネスフロアへの改装を検討している。

 ファッション専門店ビル運営のOPA(千葉県)は、16年にイオンモールの完全子会社となっており、今年3月には会社分割により事業再編が実施された。これまでOPAが管理・運営してきた全国22施設のうち、主要な都市型施設をOPA(新設会社)に残した上で、イオンモールが旧会社を吸収合併する形で那覇OPAを含めた14施設を継承した。

 イオンモールが継承した施設は「デイリーニーズを満たす施設への変革や、物件によっては再開発実施により、物件価値の向上に取り組む」としている。

 那覇OPAはカフーナ旭橋A街区2、3階の商業施設ゾーンに展開し、沖縄初出店の店舗も含めて開業時は約50店のテナント数でスタートした。しかし、集客が軌道に乗る前に、新型コロナウイルスの影響も直撃。テナント数は15日時点で21店となっている。

 沖縄初出店だった「星乃珈琲店」も6月末に閉店した。運営するスター沖縄によると、開店当初から想定より集客が鈍く、赤字が続いていた。モノレールやバスを利用する観光客などがコロナ禍で減少し、採算が合わないことなどから撤退を決めた。

 過去に入居していたテナント関係者は「当初と違い、ゲームコーナーを入れるなどターゲットが不明確だった。中高生が多く消費単価が低かった」と話した。

(中村優希)