渡名喜村、米軍機飛行中止要請へ コンテナ落下 村議会きょう抗議決議


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落下したコンテナの中にあったとみられる無数の段ボール=13日、渡名喜村沖(同村提供)

 【渡名喜】米軍のCH53大型輸送ヘリが、つり下げ輸送中の鉄製コンテナを沖縄県の渡名喜島沖に落下させた事故を巡り、桃原優渡名喜村長は15日、沖縄防衛局に対して、事故原因が究明するまでの間、同型機の飛行中止を求め、抗議文を提出する方針を固めた。近く同局に提出する考え。

 抗議文は、そのほかに(1)事故原因の徹底究明と速やかな結果報告(2)安全管理と再発防止の徹底(3)燃料が入っていると思われるトリプルコンテナの早期回収(4)渡名喜島から可能な限り離れた飛行ルートの使用―の計5項目を求める予定だ。

 渡名喜島と、その周辺海域では、2018年に米軍機ヘリが不時着、15年には総重量200キロのミサイル部品3点が落下した。桃原村長は本紙の取材に対し「事故のたびに再発防止を求めているが、改善されている様子が見受けられない。どのように改善策を図る措置が取られているのか疑問だ。強く、強く抗議したい」と力を込めた。

 渡名喜村議会は16日に臨時会を開き、防衛相や外務相、沖縄防衛局などに対し、再発防止策の徹底などを求める抗議決議と意見書案を提案する。議案は全会一致で可決する見通し。