ロボコン県予選中止に 同じ宣言下の東京は実施 児童ら開催願い練習励む


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WRO沖縄予選が開催されることに希望を託し練習するアミークスロボットクラブの児童ら=17日、浦添市のてだこホール

 8月7日に開催予定だった学生ロボット競技コンテスト「WRO Japan2021」の沖縄地区予選会が、新型コロナウイルス感染症の影響で中止されることになった。運営側が10日、フェイスブックで発表した。全国や世界大会を見据え、取り組んできた子どもたちは「なんで中止なの」と語り、決定が覆って予定通りの開催を願う。17日も練習に励んだ。

 同コンテストは自作した自律型ロボットを使い、制限時間内に課題をクリアする競技。毎年開催され、全国大会や世界大会もある。昨年は沖縄アミークスインターナショナル小中学校が世界大会で6位入賞した。

 沖縄地区予選会は当初、7月18日開催だったが、緊急事態宣言の延長を受け、8月7日に延期。その後、緊急事態が8月22日まで再延長されることが決まると、予選会を運営する実行委員会はフェイスブックで中止を伝えた。「沖縄の状況が良くならない(緊急事態宣言下)ため、大変残念ですが今年も開催を中止とする」と投稿した。予選会で勝ち上がらないと全国や世界大会には出られない。

 同じ緊急事態宣言下の東京実行委は17日から数日に分け、都内の会場で予選会を実施する。オンライン開催もある。

 沖縄実行委の一人は本紙の取材に、元々は参加者が会場に集まった形で開催する予定だったと説明した。その上で「緊急事態の再延長は想定していなかった。オンラインでの開催は(時間的に)準備が難しい」と述べた。

 出場予定だったアミークスロボットクラブの児童らは「大会に出るためにずっと頑張ってきたのに。なぜ沖縄でできないんだろう」と悔しさをにじませる。17日も練習に励み、予定通りに開催されることを願った。応援する保護者らは「子どもたちの夢をかなえてあげてほしい」と語った。