高校野球の第103回全国選手権沖縄大会最終日は18日、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で決勝を行い、沖縄尚学が5―2で中部商に勝利した。沖尚は2年ぶり10度目の優勝を飾った。代表校決定は全国一番乗り。沖尚は夏の甲子園へは2年ぶり9度目の出場となる。試合は中部商が先制点を挙げ、序盤に流れを引き寄せたが、沖尚は四、五回に得点圏に進めた好機を逃さず追い付き、勝ち越しを決めた。沖尚は失点した三回以降は被安打2で追加点を許さなかった。全国選手権は8月9日に兵庫県・阪神甲子園球場で開幕。期間は17日間。全国47都道府県から49校が出場する。
沖縄尚学の遊撃手、仲宗根皐が軽快なフィールディングで八つのアウトを稼いだ。「何球でもいいから、自分のとこに飛んでこい」。白球は吸い寄せられるように前へと転がってくると難なくさばき続けた。
初回先頭のライナー性の打球をジャンプしてグラブに収めた。1点リードで迎えた六回には、鋭くバウンドし、外野へ向かう打球を、横っ飛びで食い止める。「自分の守りから(攻撃の)リズムをつくっていく」との言葉通りのプレーだった。
勝ち越し打も放ち、攻守で大車輪の活躍だった。最後の打者のバットが空を切ると右拳を上げナインと力強く抱き合った。コロナ禍で練習や試合ができない時期もあったが「取り組んできた結果を出し切れた」と頬を緩めた。