今後も感染者100人超える予測 コロナ県専門家会議、水際対策の強化求める


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 新型コロナウイルスの新規感染者が154人に急増したことを受けて、20日、県の新型コロナウイルスの感染対策専門家会議がオンライン形式で開かれた。流行の第4波を抑える緊急事態宣言中に感染者が急増したことを受けて、委員からは「切れるカードが少ない」との言葉が相次いだ。その上で、実効性のある水際対策の強化を求める複数の意見が上がった。

 委員の報告によると、感染力の強い変異ウイルス、デルタ株の市中感染が中部や那覇で広がっており、中部では陽性者の3割がデルタ株に置き換わっているという。また、21日以降も新規感染者が100人を超えるとの予測が示された。

 意見が多かった水際対策では、飛行機の搭乗前にPCR検査を受けてもらい陰性を確認する取り組みを強化することや、県内外の渡航に制限をかける必要性を強調する委員もいた。

 長引く自粛で飲食店が休業要請を守らない現状に、抗原検査キットを配布する案や補償を前提に運転代行業者の休業を求めることで繁華街の人出を抑える案も挙がった。

 行政に対しては、感染経路不明の事例が増えているとして、特別予算を措置して保健所機能を強化し、追跡調査を拡大する必要性を強調した。

 同日の専門家会議から、従来の県保健医療部の管轄から、玉城デニー知事が直轄する形式に変更された。緊急事態宣言中など重要な局面には玉城知事が出席するという。

 また、初めてマスコミ向けに議事がすべて公開された。