県は20日、2020年12月末の家畜・家きん飼養状況調査を発表した。豚の飼養頭数は前年比2.6%減の21万2359頭だった。昨年1月に発生した豚熱(CSF)が減少要因の一つとなっていて、特に沖縄市の養豚農家の頭数減が顕著だった。
飼養戸数は前年と比べ全家畜、家きんで減少しているが、飼養頭数は肉用牛、乳用牛、採卵鶏でほぼ横ばい、豚とブロイラーは減少し、ヤギは増加した。県は「1戸あたりの飼養頭羽数は増加傾向にあり、農家の大規模化、集約化が進んでいる」と分析した。
肉用牛は飼養戸数が前年比1.4%減の2274戸だったが、飼養頭数は同0.6%増の7万4257頭でほぼ横ばい。繁殖雌牛の頭数は前年に比べ0.8%増加しており、子牛生産頭数は4年連続増加、出荷頭数は5年連続で増加した。
豚の飼育戸数は同3.6%減の266戸で、1戸あたりの飼育頭数は同1%増で798.3頭だった。と畜頭数は豚熱で殺処分された影響もあり、前年より1万6658頭少ない31万1041頭となった。
採卵鶏は飼養戸数が同3.4%減の291戸で、飼養羽数が同0.9%減の137万5027羽だった。趣味や自家用で飼養する小数飼いが減ったことで飼養戸数の減少につながった。羽数の減少は、大規模農家による成鶏の更新やひなの入れ替え、鶏舎の修繕などの一時中止が影響しており、廃業による減少は少ない。
ブロイラーの飼養羽数は同23.6%減の45万9770羽で、飼養戸数は同4.8%減の20戸。羽数が大幅に減少したが、調査時期が出荷後だったためで、大きな影響はない。
ヤギの飼養戸数は同2.4%減の1368戸で、飼養頭数は同2.4%増の1万1984頭だった。