水路にいた全盲の女性を発見 救助に協力した写真家・比嘉さんに感謝状 嘉手納署


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
行方不明になっていた全盲の女性を発見し、救助に貢献した比嘉優一さん(中央)=8日、嘉手納署

 【嘉手納】嘉手納署(金城太署長)は8日、読谷村内で行方不明になり、家族から捜索願が出ていた全盲の女性(84)を発見し、現場に警察官を誘導するなど、人命救助に協力したとして、生き物写真家の比嘉優一さん(35)=読谷村=に感謝状を贈呈した。

 比嘉さんは6月23日、アルバイトの休憩時間にオオゴマダラなどを撮影しようと、村内にある古堅ガーを訪れた。

 付近を散策していると、比謝川とつながる水路にいる女性を発見した。水路から比嘉さんがいる場所まで5メートルの高さがあったという。水深は女性の太もも部分まであった。

 女性は状況が把握できていない様子で、水路の出口を手探りで探していたという。比嘉さんは女性に落ち着くように声を掛けながら、110番通報した。現場付近に到着した警察官を女性の場所まで誘導するなど、迅速な救助につなげた。

 比嘉さんは「偶然、撮影に来たタイミングで女性を発見し、救助につながったことは良かった」と当時を振り返った。

 金城署長は「梅雨の時期の事案。いつ水路の水深が変わってもおかしくない、危険な状況の中、比嘉さんのおかげで迅速な救助ができたことを感謝している」と述べた。