バレーボール 具志川東、初の頂点 男子は美東、大会初制覇 県中学総体


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具志川東―伊良波 第2セット、ブロックに飛ぶ具志川東の今井愛(8)と山田衣麻里(7)=28日、那覇市民体育館(大城直也撮影)

 第48回県中学校総合体育大会第4日は28日、県内各地で5競技が行われた。バレーボールでは男子美東、女子具志川東がいずれも初優勝を飾った。

具志川東/粘りのレシーブ 勝利の源

 3戦全勝で頂点に上り詰めた女子具志川東が、優勝への確信を強めたのは石嶺との一戦だった。粘り強いレシーブと、守備の隙間からこぼれたボールも見逃さないレシーバーの執念が、攻撃のチャンスを広げ勝利につながった。

 第1セットを奪ったものの第2セットは20―24と、先に相手にマッチポイントを握られた。「勝った姿をイメージして最後まで粘った」と金城百恵主将。全員が集中を切らすことなくボールをつなぎ続けた。執念のレシーブでついに石嶺を捉え、28―26で逆転勝利を収めた。山田敏美監督は「あのセットを奪い取れたことが選手の自信になり、気持ちに余裕も生まれた」と話す。続く最終戦の伊良波戦も落ち着いて臨めたと分析する。

 メンバーの大半が、小学校時代から同じクラブに所属していた仲間たちだ。全国大会で16強入りした経験もある。エースの又吉倫愛奈は「小学校の時の全国ベスト16を超える成績を目標にしている」と力を込める。九州大会も上位に食い込み、具志川東の新たな一ページを残すことを力強く誓った。
 (上江洲真梨子)

“超攻撃型”で主導権渡さず/美東、コートで躍動

 “超攻撃型”のプレーで初優勝を飾った男子美東。主将の安座間琉新が左からブロックを抜いて鋭いスパイクを決めれば、高良紗叶の強烈なジャンプサーブで相手コートに次々とボールを沈めた。

 優勝に王手が懸かった決勝リーグの兼城戦は「(相手ブロックの)上からコースを狙ったスパイクや攻めたサーブで押す」(安座間)戦略がはまった。主導権を渡さず、初の九州切符をつかみコートで雄たけびを上げた。

 昨年は「全国大会に出場できるほど仕上がっていたが、大会が中止になり試合そのものができなかった」と安座間。1年越しに県総体でつかんだ優勝。九州での5位以内を狙い「全国大会に出場し、8強以上を狙う」と意気込みを示した。